テレビや新聞が信頼を損なった背景には、単なる世代交代だけではない構造的な問題が存在します。ネット上の批判で最も多く見られるのが「切り取り報道」「偏向報道」に対する不信感です。
会見や国会答弁の一部だけを文脈と異なる形で編集し、特定の意図に沿ったストーリーを仕立て上げる手法は、ノーカット動画が即座に共有されるネット環境下で即座に露呈するようになりました。かつては隠せていた「意図的な編集」が、視聴者側の手によってリアルタイムで暴かれ、ファクトチェックされる時代になったのです。
また、放送法第4条に定められた「政治的に公平であること」「報道は事実をまげないですること」「意見が対立している問題については、できるだけ多くの角度から論点を明らかにすること」という原則の形骸化も指摘されています。コメンテーターの配置が特定の主張に偏っていたり、重大な反対意見を十分に取り上げなかったりする姿勢に対し、視聴者の違和感は長年蓄積されてきました。電波という国民共有の希少な財産を独占的に利用していながら、自浄作用が働かない姿勢が、信頼失墜の根底にあります。