ポンド円が「殺人通貨」と呼ばれる理由は、その圧倒的な流動性の薄さと投機的なアルゴリズム取引の集中にある。ドル円やユーロドルに比べ、市場の厚みが限られている時間帯に大型の注文が入ると、値幅制限のないFX市場では価格が飛ぶように動く。
2026年の相場環境では、ロンドン市場とニューヨーク市場が重なる時間帯に「ストップ狩り」と呼ばれる急激な上下動が頻発している。個人投資家が置いたストップロス(損切り)注文が連続して巻き込まれ、それがさらなるプライスアクションを呼ぶ連鎖反応だ。短時間で描かれる巨大な上影・下影ヒゲのチャートは、画面の前に張り付くトレーダーたちの精神を著しく摩耗させる。