1947年7月、インド独立を目前に控えた制憲議会において、正式な国旗の採択が行われた。その際、中央の手紡ぎ車は、紀元前3世紀のマウリヤ朝を治めたアショカ王の仏教遺蹟「サールナートの獅子柱頭」に刻まれた車輪へと差し替えられた。
旗の学問的分析を行う旗章学の視点から見ると、この変更は極めて卓越した選択であった。特定の産業道具から古代の普遍的な平和のシンボルへと昇華されたことで、宗教や時代の壁を超えた世界基準の国家象徴が完成した。戦いの歴史ではなく、法と倫理による統治を掲げたアショカ王の理念が、新生インドの理念と完璧に合致した瞬間だった。