すべての発端となったのは、新声社がかつて発行していた伝説の月刊・隔週刊アーケードゲーム専門誌『ゲーメスト(GAMEST)』1997年4月23日号(通巻193号)です。当時、ゲームセンターで爆発的な人気を博していたセガの体感型3Dレースゲーム『スカッドレース』の攻略記事「ウイニングランへの道」の誌面で、その珍事は起きました。
初級・中級コースの攻略法を丁寧に解説するテキストの中で、コーナーへのアプローチを指示する文章に誰もが目を疑う一節が掲載されたのです。
「画面がブレ出したら、インド人を右に」
マシンの挙動限界を攻めるシビアなドライビングテクニックを解説しているはずが、突如として現れた「インド人」という無関係な単語。前後の文脈をいくら読み返しても一切の辻褄が合わない圧倒的な異物感は、当時の読者たちに凄まじい衝撃を与えました。