歴代の年間大賞を振り返ると、スポーツの劇的瞬間、社会を揺るがした社会現象、あるいはエンタメ界のサプライズから数々の名フレーズが誕生しています。選考委員が太鼓判を押した決定的理由と、言葉の元ネタ・由来を振り返ると、当時の熱気が鮮明に蘇ります。
スポーツ界からは、日本中を熱狂の渦に巻き込んだ象徴的な言葉が数多く選出されてきました。2016年に大賞を受賞した「神ってる」(広島東洋カープ・緒方孝市監督が鈴木誠也選手の連続サヨナラ本塁打を称した言葉)や、2018年の平昌五輪でカーリング女子日本代表が発した「そだねー」、2026年の東京ヤクルトスワローズ・村上宗隆選手の快挙を称えた「村神様」、そして2026年に阪神タイガースを38年ぶりの日本一へ導いた岡田彰布監督の「A.R.E.(アレ)」などがその代表例です。これらの言葉は、プレッシャーを跳ね除けて結果を出したアスリートへの賛辞であると同時に、日本全体に明るい活力を届けた点が最大の選考理由となりました。
一方で、エンターテインメントや世相風刺から生まれた言葉も強烈な存在感を放ちます。2013年には「今でしょ!」「お・も・て・な・し」「じぇじぇじぇ」「倍返し」の4語が同時に大賞を受賞するという前代未聞の事態が起きました。これはどれか1つに絞り込めないほど国民的ヒットが重なった稀有な年だったことを物語っています。言葉の響きのキャッチーさ、日常会話への取り入れやすさ、そしてメディアでの圧倒的な拡散力が、大賞決定の決定打となってきました。