三菱鉛筆の「ジェットストリーム」に代表される油性ボールペンおよび低粘度油性ボールペンは、インクの粘度変化が書き味に直結します。油性インクは低温環境で硬化しやすいため、「適度な温度で温めてインクの粘度を下げること」が最も効果的な修復手順です。
具体的な直し方は以下の通りです。
最も手軽で安全な方法は、「手掌(手のひら)での摩擦加温」です。ペン軸を手でしっかりと握り込み、両手で挟んで2〜3分ほど擦り合わせるように転がします。体温(36度前後)がペン軸から芯へと伝わることで、硬化した油性インクが滑らかな液状へと戻ります。冬場のオフィスや寒冷地では、ジッパー付きポリ袋にペンを入れて密閉し、40度程度のぬるま湯に数分間浸す「湯せん法」も有効です。
インクが温まったら、ティッシュペーパーではなく「不要な紙やゴムマットの上で円を描く」動作を行います。ティッシュは繊維が細かくペン先に詰まりやすいため厳禁です。新聞紙やチラシ、あるいは靴のゴム底などの適度なグリップ力がある素材の上で、ゆっくりと筆圧をかけて「の」の字を書き連ねることで、固着していたボールが再び滑らかに回転を始めます。