童磨の過去エピソードにおいて、ファンの心を最も締め付けるのが嘴平伊之助の実母・琴葉(ことは)との関わりです。夫や姑から激しいDVを受け、顔が腫れ上がるほど殴打されて教団へ逃げ込んできた琴葉を、童磨は保護しました。
童磨にとって琴葉は、極めて珍しい存在でした。美しく、心が澄み切っており、美しい声で童謡を歌う彼女に対し、童磨は「寿命が尽きるまで喰べずに傍に置いておこう」と考えていたのです。感情を持たない童磨なりの、最大級の好意と執着でした。
しかし、悲劇は突如として訪れます。頭の回転が早く勘の鋭かった琴葉は、童磨が信者を喰い殺している現場を偶然目撃してしまいます。童磨は「誰にも言わなければ何もしない」と宥めようとしますが、琴葉は幼い伊之助を抱えて教団を脱走。追いつめられた崖の上で伊之助を川へ落として逃がした直後、童磨の手によって骨の髄まで捕食されるという壮絶な結末を迎えました。