円の接線に関する問題は、公式をそのまま適用できる基本問題から、円外の点を通る応用問題まで段階的な理解が求められます。
まず、円$x^2 + y^2 = r^2$上の点$(x_1, y_1)$における接線の方程式は、以下の公式で表されます。
$x_1 x + y_1 y = r^2$
中心が$(a, b)$に平行移動した円$(x - a)^2 + (y - b)^2 = r^2$上の点$(x_1, y_1)$における接線であれば、$(x_1 - a)(x - a) + (y_1 - b)(y - b) = r^2$となります。
この公式の証明は、接線と半径が接点において直交するという幾何的性質(ベクトルの内積が$0$)に基づいています。原点$O$、接点$P(x_1, y_1)$、接線上の任意の点$Q(x, y)$とすると、ベクトル$\vec{OP} = (x_1, y_1)$と$\vec{PQ} = (x - x_1, y - y_1)$は垂直です。したがって、内積はゼロになります。
$\vec{OP} \cdot \vec{PQ} = 0 \implies x_1(x - x_1) + y_1(y - y_1) = 0$
これを展開すると$x_1 x + y_1 y = x_1^2 + y_1^2$となり、点$P$は円周上の点であるため$x_1^2 + y_1^2 = r^2$が成り立ちます。代入することで公式$x_1 x + y_1 y = r^2$が鮮やかに証明されます。
一方、「円外の点$(x_0, y_0)$から円に引いた接線」を求める場合は、接点の座標を$(x_1, y_1)$とおいて連立方程式を立てる手法が最も確実です。「接線が点$(x_0, y_0)$を通る条件」と「接点$(x_1, y_1)$が円周上にある条件」の2式を連立させることで、通常2本存在する接線を漏れなく求めることができます。