千歳烏山祭りの歴史は戦後復興期に遡る。1950年代、京王線千歳烏山駅周辺は急速に住宅地として発展し始めた。新たに移住してきた住民と地元商店街との交流を深める目的で、商店街振興組合が中心となって小規模な夏祭りを企画したのが始まりとされる。
当初は駅前広場での盆踊りと数軒の露店のみ。規模は小さかった。しかし地域住民の反響は予想以上だった。翌年には参加店舗が倍増し、神輿も登場する。1960年代に入ると、烏山地域の人口増加と商店街の発展に伴い、祭りの規模も拡大していった。
転機となったのは1970年代である。高度経済成長期を経て、千歳烏山は世田谷区内でも有数の商業地域となった。この時期、商店街組合は祭りを単なる商業イベントではなく「地域コミュニティの核」と位置づける方針を明確にした。
地域自治会との連携強化
1980年代から、商店街だけでなく地元町会、自治会が運営に本格参加するようになる。これにより祭りの性格が変化した。商業促進だけでなく、防災訓練の要素、高齢者福祉の視点、子育て支援の機能が加わったのだ。多目的な地域イベントへの進化である。