最新の技術が惜しみなく注ぎ込まれた新5000円札。その最大の特徴は、見る角度によって津田梅子の肖像が三次元的に回転して見える世界初の3Dホログラム技術である。精細なホログラムは偽造を物理的に不可能に近いレベルまで阻み、光学技術の極致を感じさせる。さらに、高精細なすかし技術によって人物の背景に緻密なグラデーションパターンが描かれており、明かりにかざすと複雑な陰影が浮かび上がる仕様だ。
この紙幣の顔となった津田梅子は、わずか6歳で岩倉使節団の最年少留学生としてアメリカへ渡った先駆者である。異国の地で学んだ彼女は、当時の日本における女子教育の遅れに強い危機感を抱き、帰国後に女子英学塾(現在の津田塾大学)を創設した。自身の信念を貫き通し、女性の社会的立場の向上に生涯を捧げたその生き様は、新たな時代のシンボルとしてこの紙幣に強く刻み込まれている。