今年のトレンドを象徴するのは、徹底的に素材のルーツへと踏み込んだパン作りだ。かつての見た目を最優先したデコラティブなパンから一転、現在の主流は小麦本来の風味を極限まで引き出したハード系やサワードゥ(酸種パン)へとシフトしている。
特に注目を集めているのが、農家から直接仕入れる国産のスペルト小麦やアイコーン小麦といった古代麦の使用だ。精製度を抑えたこれらの全粒粉を、店ごとに継ぎ足されてきた自家製天然酵母でじっくりと時間をかけて発酵させる。一口噛みしめると、口いっぱいに広がるのは力強い大地のアロマと心地よい酸味。胃に負担がかかりにくく、健康意識の高い中目黒の住民やクリエイター層から絶大な支持を集めている。