劇中で流れる楽曲の音づくりには、徹底した実機主義が貫かれている。アンプの真空管が発するノイズや、ピックが弦に擦れる生々しいアタック音までもが細かく録音された。あえて整えすぎない「生のバンド感」を残すことで、ライブハウスの空気感を再現したのだ。
結束バンドの演奏トラック録音においては、クリック音(テンポガイド)を極力排除し、メンバー4人の呼吸でテンポが微小に揺れ動く手法が採られた。この人間臭いダイナミクスこそが、アニメのキャラクターが本当にそこにいて楽器を鳴らしているかのような錯覚を生み出す鍵となっている。