Q1:「いまそかり」の表記ゆれにはどのようなものがありますか?
A1:文献や時代によって「いますがり」「いまそがり」「いませがり」など複数の表記が存在します。平安時代の仮名文学では清音と濁音の区別が曖昧だったことや、口語での音の滑らかさを優先した音便化が原因です。入試問題でどの表記が出題されても、すべて「最高レベルの尊敬語(いらっしゃる)」として同等に解釈して問題ありません。
Q2:「あり」がつく言葉は他にもあるのに、なぜ「ありおりはべりいまそかり」の4語だけと言い切るのですか?
A2:単独の語根として独立している動詞がこの4つに限られるためです。「心あり」や「見苦しがり」のような語は、名詞や形容詞に「あり」が後から結合した複合動詞、あるいは接尾辞化した二次的な派生語と分類されます。文法の基礎単位として独立した「原初的な動詞」を数えた場合、厳密にこの4語のみとなります。
Q3:定期テストや共通テストでラ変を素早く見分けるコツはありますか?
A3:文末の言い切りが「〜り」で終わっているかを確認するのが最も確実です。現代語の感覚では「雨が降り(中止形)」のように思える箇所でも、古典では「雨降り。」のようにラ変の終止形で文が終わるケースがあります。「終止形がイ段の『り』で着地している動詞」を見つけたら、ラ変またはラ変型活用の複合語を真っ先に疑う習慣をつけましょう。