新体制が直面する本質的な問いは、大相撲の存在意義そのものにある。土俵を神事とみなす「伝統芸能」としての矜持を守るのか、それとも極限の肉体がぶつかり合う「格闘技」としての競技性を前面に押し出すのか。この曖昧な二面性が、これまで協会の成長を阻む足枷にもなってきた。
年間6回開催される大相撲本場所のチケットは完売が続くが、観客席を見渡せば高齢化の影は濃い。儀礼と様式美を損なわずに、現代のアスリートビジネスとしての透明性と魅力をどう付加するか。次期トップには、神道由来の神聖さとプロスポーツ興行を両立させる高度なバランス感覚が求められる。