かつては「低脂質・カロリー制限食」を一色で推奨していた米国糖尿病学会(ADA)の臨床ガイドラインにも、大きな変化が訪れている。最新のガイドラインでは、一律のカロリー計算よりも、個人の代謝状態に合わせたマクロ栄養素の質の評価や、糖質管理アプローチが正式に選択肢として組み込まれるようになった。
医療現場の意識も変わりつつある。かつて患者に指導されていた「1日1200キロカロリーに抑える」といった画一的なアドバイスは影を潜め、食後の血糖値スパイクやインスリン抵抗性の改善が治療の最優先事項となっている。食事療法の主軸は、数字のカウントから「代謝の健全化」へと明確にシフトしているのだ。