DIOがなぜ一般人ではなく、あえてジョセフの血を求めたのか。そこには第1部から続く「ジョースター家の血統」にまつわる明確な設定上の理由が存在します。
第1部のラストで首だけの状態となったDIOは、ジョセフの祖父であるジョナサン・ジョースターの遺体を奪い、自らの首と縫合して100年間の眠りについていました。しかし、100年の時を経て海底から引き揚げられた後も、「ジョナサンの肉体」は侵入者であるDIOの吸血鬼エキスを拒絶し続けていたのです。そのため、左半身の傷の治りが遅く、スタンドのパワーや時を止める長さにも生物学的な限界が生じていました。
この拒絶反応を打破する唯一の鍵が、同じジョナサンの遺伝子を色濃く継ぐ直系の子孫、すなわちジョセフ・ジョースターの血液でした。ジョセフの血を取り込んだ瞬間、首の縫い目から拒絶反応の象徴であった傷跡が完全に消滅。肉体の同調率は100%に達し、DIOは真の意味で「ジョナサンの肉体を我が物」にすることに成功しました。
この適合によってスタンド能力も飛躍的に進化し、停止できる時間の限界が「5秒」から「9秒(最終的にはそれ以上への伸長を示唆)」へと倍増。肉体的なリミッターが外れ、精神的にも無敵の境地に達したことが、あの常軌を逸した「ハイ」状態を引き起こした直接の要因です。