ドキュメンタリー界に大きなショックを与えたプロデューサーのチョ・ソンヒョン監督は、過激化するカルトの実態に果敢に切り込んできた。彼の手掛けた名作『すべては神のために: 信仰の裏に潜む毒』は、教祖による性的虐待や金銭搾取、さらには組織的な隠蔽工作をリアルに描き出し、世界中の視聴者を震撼させた。
カメラが捕らえたのは、狂信的な信仰に狂わされた人々の悲痛な叫びと、保身のために嘘を重ねる教団幹部の冷酷な表情だ。チョ監督の危険を顧みない映像表現は、単なるスキャンダリズムを超え、人間がどのようにして悪に加担していくのかという普遍的な恐怖を浮き彫りにした。