この邸宅の最大の魅力は、館内に惜しみなく展示された世界最高峰のアートコレクションだ。前澤氏が過去にオークションで落札し話題を呼んだジャン=ミシェル・バスキアの代表作や、パブロ・ピカソ、アンディ・ウォーホルらの傑作が、日常の生活空間と隣り合わせで配置されている。ギャラリーの冷たい壁面ではなく、暮らしの温もりがある空間に作品が溶け込んでいる点こそが真骨頂と言える。
特筆すべきは、これらの現代アートと日本の伝統工芸が見ごとに調和している点だ。邸宅内には数寄屋造りの本格的な茶室が設けられており、京都の老舗銘木店から取り寄せた銘木や、数百年以上の歴史を誇る畳職人の手仕事が光る。西洋の現代美術と東洋の伝統建築が静かに対話する様子は、他では決して見ることのできない唯一無二の光景だ。