物語の終盤、ラピュタの中枢にある巨大飛行石の間で、ムスカ大佐は自らのルーツを誇示するように真の名前を名乗ります。その名も「ロムスカ・パロ・ウル・ラピュタ」です。
劇中では政府から派遣された特務機関の指揮官として「ムスカ大佐」という階級名で呼ばれていましたが、これはあくまで軍部や政府組織を利用するための世を忍ぶ仮の姿に過ぎませんでした。彼の真の目的は、軍の司令官であるモウロ将軍の補佐ではなく、地上に降りて散り散りになったラピュタ王家の末裔として、天空の覇権を奪還することだったのです。
表向きは礼儀正しく理知的な紳士を装いながら、裏ではラピュタの強大な力を独占しようと暗躍する二面性は、この隠された本名とともに一気に解放され、観客に強烈なインパクトを残しました。