「2年前、3年前とは明らかに人が変わりましたね」。近隣で長年飲食店を営む60代の男性は、店の前を掃除しながらそう呟いた。かつて夜間の公園周辺には、スマートフォンのライトを頼りに客を待つ若い女性たちや、それを遠巻きに眺める男たちの姿が絶えなかった。しかし現在、その光景は大幅に激減している。
背景にあるのは、新宿区と警視庁による大規模な集中的取締りと、空間構造そのものの見直しだ。立ち入り禁止区域の設置やフェンスの配置変更、夜間閉鎖時間の厳格な運用など、物理的なハード面の対策が次々と打ち出された。その結果、目に見える形での違法行為は鳴りを潜めた。
だが、問題が根本的に解決したわけではないと指摘する声も根強い。路上から姿を消した人々はどこへ向かったのか。SNSを介した地下化や、別のエリアへの移動を危惧する専門家も多く、表面的な静けさの裏で実態が見えにくくなっている側面は否定できない。