台風の接近に伴う最大の懸念材料は、暴風だけでなく湿った暖気の流入によって形成される線状降水帯の発生だ。台風本体が遠方に位置していても、暖湿流が前線に流れ込むことで、局地的に数時間にわたり数ミリ単位の猛烈な雨が降り続くケースが相次いでいる。土砂災害や河川の氾濫、低地の大規模な浸水被害を引き起こすこの気象現象は、予測の難易度が高く、数時間前の早期警戒情報の確認が命運を分ける。
気象庁からは、風速25メートル以上の暴風域に入ることが予想される自治体に対して段階的に暴風警報・特別警報が発令される見通しだ。特に、過去の未曾有な大雨や猛烈な風が予想される場合には、大雨特別警報や暴風特別警報が即座に運用される。危険度がレベル4(全員避難)からレベル5(緊急安全確保)へ切り替わる前に、自身の居住地域の危険度マップを確認し、避難行動を起こす決断が必要だ。