一方、東京の山手線北側に位置する大塚で、連日途切れることのない大行列を作り出しているのが「おにぎり ぼんご」だ。店を率いる右近由美子氏が提唱するスタイルは、従来のおにぎり観を根底から覆した。
「うちは握りません。ご飯を海苔で包んで、そっとまとめるだけ」と右近氏は笑う。まな板の上でリズミカルに整えられるおにぎりは、通常の約1.5倍から2倍という圧倒的なサイズ感を誇る。具材は定番の鮭や梅から、すじこ、豚キムチ、明太マヨクリームチーズまで50種類以上。二種類の具を掛け合わせる「トッピング」も人気で、口いっぱいに広がる米と具の比率はほぼ一対一。口の中でほろほろと崩れていく柔らかな食感は、一度味わうと強烈な記憶として舌に刻まれる。