「5月14日は一体何の日なのか?」という問いに対し、歴史家、科学者、そしてカルチャー愛好家はそれぞれまったく異なる劇的なエピソードを語り始めます。この日は、日本と世界の双方が「近代」へと舵を切る激動の節目となった日だからです。
国内の歴史において最も衝撃的な出来事は、1878年(明治11年)5月14日の朝に発生した「紀尾井坂の変」です。明治維新の立役者であり、内務省の頂点として近代日本の青写真を描いていた内務卿・大久保利通が、東京・紀尾井町付近で暗殺されました。この事件は、単なる暗殺事件にとどまらず、明治政府の権力構造を劇的に転換させる引き金となりました。
一方、世界の医学史に目を向けると、1796年5月14日はイギリスの医師エドワード・ジェンナーが8歳の少年ジェームズ・フィップスに世界で初めて牛痘の接種を行い、天然痘を撲滅へ導く「種痘」の実験に成功した日として記録されています。人類が感染症との戦いにおいて決定的な勝利への第一歩を踏み出した、極めて意義深い日付です。
さらにカルチャーや暮らしに目を転じると、ユニークな記念日が揃っています。
- 温度計の日:水銀温度計を発明し、華氏温度目盛(°F)を定めたドイツの物理学者ガブリエル・ファーレンハイトの誕生日(1686年5月14日)に由来。
- けん玉の日:1919年(大正8年)5月14日に、江草濱五郎氏が現在広く親しまれているけん玉の原型「日月ボール(にちげつぼーる)」の実用新案登録を申請したことを記念し、一般社団法人日本けん玉協会が制定。
- マーマレードの日:イギリスで開催される世界大会や柑橘類の収穫期に合わせて制定された記念日。
なお、カレンダーを確認すると2026年5月14日は「木曜日」です。週末を控えた平日の朝、オフィスや学校の雑談で「今日は歴史が動いた日であり、普段使っている温度計やけん玉の記念日でもある」というトリビアを披露すれば、知的な話題として場を大いに盛り上げることができます。