マグネットフックの性能を決定づける心臓部が、内蔵されている磁石の種類です。現在市販されている製品は、主に従来の「フェライト磁石」と、圧倒的な磁束密度を誇る「ネオジム磁石」の2種類に二分されます。
かつて主流だった黒いフェライト磁石は、安価で錆びに強い反面、十分な保持力を得るためには本体サイズを大きくせざるを得ませんでした。これに対し、ネオジム・鉄・ボロンを主原料とするネオジム磁石は、フェライト磁石の約10倍以上という極めて高い最大エネルギー積を持っています。直径1〜2cm程度の極小サイズでありながら、数kgから数十kgを支える超強力な磁力を生み出せるのはこのためです。
さらに高品位な超強力フックでは、磁石の背面をスチール製キャップで覆う「ヨーク(継鉄)構造」が採用されています。磁石の裏側に逃げてしまう磁力線を前方に集約・反射させることで、同一サイズの磁石単体と比べて磁束密度を約2〜3倍に増幅させています。掛けたいものの重量がある場合は、単にネオジム磁石を使っているだけでなく、金属ハウジングで効率的に磁力を集中させているモデルを選ぶのが鉄則です。