「IPX8等級だから浸水しても大丈夫」——そんな過信が、2026年のスマホ修理現場で相次ぐ故障事故の引き金になっている。メーカーが公表する防水性能テストは、あくまで常温の静止した水道水を前提とした実験室の数値に過ぎない。
実際の浴室には、目に見えない高温の蒸気と、入浴剤の化学成分、そして人の皮脂が充満している。これらがゴムパッキンや防水シールを徐々に変質させ、微細な隙間から内部へ侵入する。都内のスマホ修理ショップ店長は「外観には水没反応がなくても、分解すると基板が結露でサビついているケースが後を絶たない」と明かす。最新の折りたたみスマホや高精度カメラを搭載した高額機ほど、結露による微少な回路ショート被害は致命的だ。