パリでの学びの舞台となったのは、ヨーロッパ最古の大学の一つであり、世界最高峰の人文学系大学として名高いソルボンヌ大学(パリ第4大学)でした。容子内親王はフランス語学および文明講座を受講し、世界中から集まった優秀な留学生たちと机を並べました。
当時のパリでの生活は、皇族としての厳格な制約から一定の距離を置き、自立した一人の女性として過ごす貴重な時間でした。現地の学生たちと同じようにカフェで議論を交わし、セーヌ川沿いの古書店街を歩きながら知識を深めた日々は、彼女の視野を飛躍的に広げることになります。
現地の知人や関係者が後に語ったところによると、容子内親王は極めて物静かで控えめでありながら、語学の上達は目覚ましく、ネイティブに近い流暢なフランス語を身につけていたといいます。異国の地で異文化の真髄に直接触れたこの経験が、後の国際文化外交を支える揺るぎない土台となりました。