「見た目はまだ着られそうだから」と油断してはいけない。機能低下は見た目の変化よりも早く訪れる。買い替えを検討すべき代表的な危険サインをいくつか挙げてみよう。
第一のサインは「生地の薄膜化と透け」だ。光にかざした時に向こう側が透けて見えたり、ひじや腰のあたりが薄くなったりしている場合、発熱を担うアクリルやレーヨンの繊維が脱落している証拠である。第二に「袖口や裾のヨレ」がある。ポリウレタンが切断されたことで生地が復元力を失い、肌に密着しなくなると、隙間から冷気が侵入して保温効果は半減してしまう。
そして決定的なのが「着た瞬間のヒヤッとする感覚」だ。肌と生地の間に生まれる微小な密着感が失われると、汗を熱に変えるサイクルが途絶えてしまう。手で触れてみてカサつきやゴワつきを感じたら、それは機能性インナーとしての寿命を迎えた合図と考えて間違いない。