インフルエンザに生涯かからない人の謎|最強の免疫か不顕性感染か

インフルエンザに生涯かからない人の謎|最強の免疫か不顕性感染か

インフルエンザに生涯かからない人の謎|最強の免疫か不顕性感染かを徹底追究! 知っておきたい トピックの裏側を凝縮して配信します。

では、なぜある人は高熱で苦しみ、別の人は無症状で済むのでしょうか。その鍵を握るのが、生まれ持った「自然免疫の強さ」と「遺伝的要因」です。

人間には生まれつき特定の病原体に対する抗体が無尽蔵に備わっているわけではありません。しかし、病原体が侵入した瞬間に作動する初期防御システム(自然免疫)の応答スピードには、明確な個体差が存在します。近年のゲノム解析研究では、抗ウイルス作用を持つタンパク質をコードする「IFITM3遺伝子」などの多型(バリエーション)が、インフルエンザの重症化リスクに深く関与していることが判明しています。

この防御遺伝子が効率よく働く体質の人は、ウイルスが細胞内で複製を開始した直後に素早く増殖をシャットアウトできます。一方で、80年以上の生涯を通じて「一度もウイルスに接触せず、感染確率ゼロのまま一生を終える人」は統計学的に極めて稀です。生涯かからないように見える人は、遺伝子レベルで初期消火能力が高い体質を受け継いでいると考えられます。

佐々木 一輝
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佐々木 一輝

Webメディアでの編集・執筆歴10年。読者の好奇心を刺激するストーリー作りを心がけています。