番組の総指揮を執り、自らも「Tプロデューサー」として画面に登場した土屋敏男の手法は、まさに時代の異端だった。アポなしで政治家や国際的有名人に突撃するロケは、偶然性を最大限に活かした演出の真骨頂である。
この無茶振りに身体を張って応えたのが、松村邦洋や松本明子といった出演者たちだ。危険な現場へ容赦なく送り込まれる彼らのリアクションは、作り込まれたコントでは決して表現できない本物の焦燥感に満ちていた。演出家としての土屋敏男が狙ったのは、出演者の素の表情を引き出し、テレビの「お約束」をぶち壊すことだった。