地方都市が直面する最大の壁、それは公共交通機関の維持と物流の寸断だ。浪江町はこの難題を、空と陸の両面から力技で解き明かしてみせた。
山間部に位置する津島地区。高齢の住民がスマートフォンの専用アプリで買い物を注文すると、30分も経たないうちに小型ドローンが庭先の専用ポートに荷物を届ける。空の移動革命はすでに日常だ。一方で、市街地を巡回する自動運転モビリティは、高齢者の外出の機会を劇的に増やした。「運転免許を返納した後の生活が不安だったが、今は行きたい時にいつでも乗れる」と語る80代の女性の笑顔が印象的だ。買い出し難民や交通弱者という言葉は、この街の辞書から消え去りつつある。