税理士業界においては、期待と苦悩が複雑に交錯する状況が続いている。制度導入初期におけるクライアントからの相談件数は跳ね上がり、インボイス対応に伴うコンサルティング報酬や決算業務の単価引き上げといったビジネスチャンスが広がった。実務の煩雑化は、裏を返せば専門家への依存度を高める結果となった。
しかし、現場の税理士たちが一様に口にするのは、業務量の爆発的な増加とそれに伴うパンク状態だ。免税事業者からの仕入れに関する控除計算や、複数税率の入力・確認作業は極めて煩雑であり、記帳代行の工数は激増した。ビジネスとしての売上は増えたものの、現場の労働環境悪化という代償も極めて大きい。