声優としての彼女の代表作といえば、言わずと知れたテレビアニメ『じゃりン子チエ』である。はるき悦巳が描く大阪の下町を舞台にした下町人情漫画を原作とするこのアニメで、主人公・竹本チエの声を演じたのが中山千夏だった。
たくましく生きる少女チエの威勢のいい関西弁、父親のテツをはじめとする個性豊かなキャラクターたちとのテンポの良いやり取りは、彼女の圧倒的な表現力があってこそ完成した。声優専業ではない彼女が魅せたあのみずみずしく力強い演技は、アニメ史に残る名演として語り継がれている。今でも『じゃりン子チエ』を観返すたびに、その声の生命力に驚かされる視聴者は少なくない。