ポスターの成否を左右するもう一つの重要な要素が、絵と同等以上の存在感を放つ「防犯標語」だ。文部科学省が初等教育において推進する防犯教育の現場でも、言葉と視覚イメージの連動が強調されている。優れたポスター作品は、標語だけで完結するのではなく、絵と組み合わさることで初めて強い化学反応を起こす。
最新の入賞傾向で見られる標語のキーワードは、短く、リズムが良く、行動を促すものだ。従来の定番語句を踏まえつつ、「声を出す 勇気ひとつで 守る防犯」や「見逃さない 地域の目と 明るい街」のように、五・七・五の定型に収めた語感の良い表現が好まれる。啓発ポスターとして街頭に掲示された際、通行人が車中や徒歩の数秒間で暗唱できるほどの簡潔さが求められている。