結論から明かすと、Perfume 公式カラーというオフィシャルな設定は結成以来一度も導入されていません。アイドルカルチャーにおいてメンバーカラーは、グッズ展開や推し活の根幹を担う標準装備ですが、Perfumeはあえてその王道システムを採用してこなかった歴史があります。
その背景には、サウンドプロデューサー・中田ヤスタカ氏の楽曲世界観、演出振付家・MIKIKO氏のステージ演出、そしてライゾマティクス(Rhizomatiks)をはじめとするクリエイティブ集団が手がける空間演出の美学が深く関係しています。
ステージ全体を巨大なキャンバスに見立て、プロジェクションマッピングやLED照明、レーザー光線を緻密にプログラミングするPerfumeのライブにおいて、特定のメンバーが特定の色に縛られることは、演出上の制約にしかなり得ません。楽曲ごとに全員が純白に染まり、時にはメタリックシルバー、時には深紅の光に包まれることで、3人が溶け合うような「三位一体の幾何学アート」が成立します。固定カラーを排除したことこそが、Perfumeを他の追随を許さない孤高の表現者へと押し上げた原動力です。