タイトルに含まれる「太陽族」というワードも興味深い。元来は1950年代、石原慎太郎の芥川賞受賞作『太陽の季節』を発端に爆発した、若者の反社会的カルチャーや風俗を指す言葉だった。既成の価値観を打ち破り、大人たちを挑発する若者たちの象徴である。
松本隆はこの古典的かつ衝動的なキーワードを、80年代初頭の未来志向なエレクトロニック・ミュージックと融合させた。戦後の昭和歌謡が育んできた叙情性を排し、宇宙人という徹底した無人格のフィルターを通すことで、ポップスにおける「反逆」をSF的な異物感として再定義したのだ。この冷徹なまでの批評性こそが、時を経ても色褪せない強度を楽曲に与えている。