2000年代初頭、日本の漫画業界に地殻変動をもたらした作品がある。大場つぐみ原作、小畑健作画による『DEATH NOTE』だ。名前を書かれた人間が死ぬという一冊のノートを巡り、天才志望の高校生・夜神月と謎の探偵Lが繰り広げる頭脳戦。それまでの少年漫画の常識を根底から覆す異色のサスペンスは、瞬く間に連載誌の看板タイトルへと駆け上がった。
文字密度の圧倒的な高さと、息をのむ心理描写。集英社が発行する少年誌の枠組みを押し広げ、大人の読者層をも巻き込む大ヒットを記録した。悪とは何か、正義とは何か。倫理の境目を攻めるスリリングなテーマ性は、単なる娯楽の枠を飛び越え、社会現象としての広がりを見せたのである。