不正防止の切り札として導入されたのが、寄付のデジタル化・キャッシュレス化の徹底だ。現在では、スマートフォンを用いたQRコード決済や銀行振込が主流となり、現金の直接回収は大幅に縮小された。これにより、誰が、いつ、いくら寄付したのかというデータがデジタルで管理され、物理的な「抜き取り」のリスクはほぼゼロになった。
一方で、このデジタルシフトは別の課題も生んでいる。地方の高齢者など、デジタルデバイスの操作に慣れていない層が「募金の仕方がわからない」と取り残されるケースが発生しているのだ。対面で「ありがとう」と言葉を交わす温かみが薄れたという意見もあり、効率性とエモーショナルな体験のバランスをどう取るかが模索されている。