グラウンドの外で繰り広げられる権力闘争について、現場のプレイヤーたちはどのように感じているのでしょうか。2026年に米スポーツ専門局「ESPN」が電子版で公開した、現役メジャーリーガー20人以上を対象とした匿名意識調査の結果は、ロッカールームの生々しい危機感を浮き彫りにしています。
取材に応じた某ナ・リーグ主力選手は、記者の問いに対して次のように吐露しています。
「ファンが『億万長者同士の醜いパイの奪い合い』と冷ややかに見ているのは知っている。だが、現実に目を向けてほしい。メジャーリーグでプレーできる平均期間はわずか3年半程度だ。一生分の生活を支える権利を勝ち取るために、球団が仕掛ける巧妙な年俸抑制トラップと戦わなければならない。もしオーナー側が強引にサラリーキャップを導入しようとするなら、俺たちには2027年に再び戦列を離脱する覚悟がある」
一方、米掲示板RedditやSNS上でのファンの論調は冷ややかです。「チケット価格は年々高騰し、ビール1杯に20ドル近く払わされている」「選手もオーナーも巨万の富を得ているのに、なぜ開幕延期でファンを人質にするのか」といった怒りの声が溢れ返っています。
この温度差の根底にあるのは、メジャーリーガーの「ごく一部のスーパースター」と「圧倒的多数の中堅・若手」の間で広がる格差です。華やかな契約金のニュースの裏で、メジャー最低保証年俸前後で数年間プレーし、調停権を得る前にマイナー降格や戦力外通告を受ける選手が大多数を占めます。選手会が掲げる「権利の保護」は、これら生存競争の瀬戸際にいる選手たちにとって死活問題であるという現実が存在します。