配信カルチャーの牽引役であるVTuberシーンにおいても、勢いの所在には明確な変化が生じています。大手事務所のブランド力に頼るだけでは数万の同接を維持することが困難になり、タレント個人の配信力や独自の企画構成力がシビアに問われる局面を迎えました。
現在急伸しているVTuberの特徴を観察すると、元プロゲーマーに匹敵する卓越したプレイスキルを持つ者や、ラジオDJ顔負けのトーク構成力、あるいは音楽・クリエイティブ活動で抜きんでた実績を持つ「明確な専門性を持った新世代」が支持を集めています。人気急上昇配信者の経歴を紐解くと、過去に別プラットフォームで長年の活動歴を持つ実力派や、サブカルチャーの現場で泥臭く下積みを重ねてきた叩き上げのクリエイターが少なくありません。
また、事務所の看板を持たない個人勢であっても、ストリーマーカルチャーに積極的に溶け込み、大型大会での活躍をきっかけにトップVTuberと肩を並べる同接を叩き出す事例が常態化しました。「企業所属だから伸びる」のではなく、「個人の磁力にファンと同業者が引き寄せられる」という、本質的な実力主義へのシフトが鮮明になっています。