リクガメ飼育を検討する際、真っ先に候補へ挙がるギリシャリクガメですが、実は生息地域ごとに数多くの亜種が存在します。ペットショップで流通する代表格が「イベラギリシャリクガメ(主にトルコや東欧周辺原産)」と「アラブギリシャリクガメ(中東・北アフリカ原産)」の2種です。
初心者にイベラギリシャリクガメが強く推奨される最大の理由は、その生息環境にあります。温帯から山岳地帯に分布するイベラは、四季による寒暖差への耐性が非常に高く、日本の気候に驚くほどスムーズに馴染みます。一方で、乾燥した温暖地帯出身のアラブギリシャは急激な冷え込みや日本の湿気に弱く、温度・湿度管理の難易度が跳ね上がります。
見分け方のポイントとして、イベラ種は甲羅の地色が黄色やオリーブ色で、黒や濃褐色の太い斑紋が力強く入り、全体的にがっしりとした重厚な体型をしています。後ろ足の付け根にある大きな「蹴爪(けづめ)」状のウロコも特徴です。
生体の値段相場は、流通量の多いベビーからヤングサイズで2万5,000円〜4万5,000円前後で推移しています。野生採集個体(WC)よりも、人工繁殖された飼育下繁殖個体(CB)のほうが人馴れしており、寄生虫や感染症のリスクが格段に低いため、初めて飼うならCB個体の一択です。