冷却療法で最大の予防効果を引き出すには、「いつ冷やすか」という投与スケジュールとの同期が決定的に重要です。基本となる標準プロトコルは、「抗がん剤の点滴開始15分前〜点滴終了後15分まで」の継続的な冷却です。
血中濃度がピークを迎える投与中に手足の血管がしっかりと収縮していなければ意味がありません。そのため、点滴が始まる15分前には冷却を開始してあらかじめ血管を細くしておき、薬剤が手足の組織からある程度クリアランスされる投与終了後15分まで冷たさをキープするのが鉄則です。
使用するツールとしては、現在多くの通院治療室で「医療用フローズングローブ」や「フローズンソックス」が導入されています。これらは手足の立体構造に密着するよう設計されており、−10℃〜0℃程度の適正温度を保ちながら均一に冷却できるよう工夫されています。保冷剤を使って個人で対策を行う場合は、凍傷を避けるために直に肌へ当てず、薄手のコットン手袋やタオルを1枚挟んで温度を微調整する安全管理が欠かせません。