『スクール オブ ラグナロク』の苦戦と撤退は、スクウェア・エニックスのその後のアーケードゲーム戦略、ひいてはアーケードゲーム業界全体に小さくない影響を与えました。
2010年代半ば、スクウェア・エニックスは『ロード オブ ヴァーミリオン』『ガンスリンガーストラトス』『ディシディア ファイナルファンタジー』など、独自の大型専用筐体を次々と投入し、ゲームセンター業界を牽引していました。しかし、ハードウェアの高価格化とスマートフォンの台頭によるゲームセンター市場の縮小が重なり、大型タイトルの開発・維持リスクは年々増大していきました。
本作の経験以降、メーカー側は「アーケードならではの直感的な楽しさ」や「IP(知的財産)の強力さ」をより重視するようになり、無謀な新規ジャンル開拓から手堅い協調プレイ・全国対戦へと舵を切ることになります。意欲的な挑戦だった『スクール オブ ラグナロク』の挫折は、アーケードにおける「複雑化の限界」を業界に知らしめる象徴的な出来事となりました。