華やかな話題の裏側で、製麺業界は未曾有の危機に直面している。国際的な穀物価格の変動と円安の影響により、輸入小麦の価格が高騰。さらに、国内産の地場小麦の生産も近年の異常気象や高温障害によって収量が不安定になる事態が頻発している。伝統の味と食感を維持するため、配合の微調整に苦心する職人たちの表情は切実だ。
エネルギーコストの上昇も深刻な打撃を与えている。大量のお湯を沸かし続ける茹で釜の光熱費や、出汁をとる煮干し・昆布の仕入れ価格は上昇の一途をたどる。「価格転嫁を進めなければ店を維持できないが、地元の人々に愛されてきた庶民の味という誇りもある」。香川県内の老舗店主が漏らした一言は、全国の生産者が抱える共通の苦悩を代弁している。