中学校の数学で登場する「ルート記号($\sqrt{}$)」は、専門用語で根号(こんごう)と呼ばれます。この記号の語源は、ラテン語で「根」を意味する「radix」の頭文字「r」を変形して作られたとされています。つまり、数学におけるルートも英語の「root」に直結しています。
平方根の概念を一言で表すと、「2乗(平方)するとその数になる元の値」です。例えば、$3 \times 3 = 9$ であり、$(-3) \times (-3) = 9$ であるため、9の平方根は「$+3$」と「$-3$」の2つが存在します(まとめて $\pm 3$ と表記)。
ここで多くの学習者がつまずくのが、「平方根」と「ルート記号」の関係です。ルート記号 $\sqrt{a}$ は、定義上「2乗して $a$ になる正の数(非負の数)」のみを表します。したがって、「$\sqrt{9}$ は何ですか?」と問われた場合の答えは、$\pm 3$ ではなく「$3$」です。
数学の実務や学習で必須となる「ルートの外し方」と「四則計算の基本ルール」を整理します。
- 素因数分解を用いたルートの外し方:
根号の中にある数を素因数分解し、同じ数が2つペア(2乗)になったら根号の外に出します。
例:$\sqrt{72} = \sqrt{2^3 \times 3^2} = \sqrt{2^2 \times 3^2 \times 2} = 2 \times 3 \times \sqrt{2} = 6\sqrt{2}$ - 掛け算・割り算のルール:
根号同士の掛け算・割り算は、中身の数字をそのまま計算してひとつの根号にまとめられます。
$\sqrt{a} \times \sqrt{b} = \sqrt{ab}$ (例:$\sqrt{3} \times \sqrt{5} = \sqrt{15}$)
$\frac{\sqrt{a}}{\sqrt{b}} = \sqrt{\frac{a}{b}}$ (例:$\frac{\sqrt{18}}{\sqrt{2}} = \sqrt{9} = 3$) - 足し算・引き算のルール:
文字式の計算($2x + 3x = 5x$)と同様に、根号の中の数字が完全に一致している場合のみ足し引きが可能です。
例:$3\sqrt{2} + 5\sqrt{2} = 8\sqrt{2}$ (※ $\sqrt{2} + \sqrt{3}$ はこれ以上計算できません) - 分母の有理化(ゆうりか):
分母にルートがある場合、分母と分子に同じルートを掛けて分母から根号を消去します。
例:$\frac{6}{\sqrt{3}} = \frac{6 \times \sqrt{3}}{\sqrt{3} \times \sqrt{3}} = \frac{6\sqrt{3}}{3} = 2\sqrt{3}$