日本史上最悪の無差別テロ事件から多年の月日が経過した2026年現在においても、教祖・麻原彰晃こと松本智津夫の家族をめぐる問題は解決していない。とりわけ娘たちが経験してきた「事件後の人生」は、一般の想像をはるかに絶する凄惨なものであった。
進学拒否、借家からの立ち退き要求、就労拒否。教祖の娘であるというただそれだけの理由で、日本社会から徹底的に排除されてきた。一部の娘は「自分の存在そのものが犯罪であるかのように扱われた」と回想する。教団の暴走を大人たちが止めることができなかったしわ寄せは、何も知らずに教団内で育った幼い子供たちへ重くのしかかったのである。