「地球に生まれてよかった!」。あの言葉は、単なる台本上のフレーズではなかった。織田裕二と中井美穂のコンビは、世界陸上競技選手権大会を「マニア向けの中継」から「国民的大型エンターテインメント」へと昇華させた最大の立役者だ。
しかし、四半世紀におよぶ歳月は、視聴者のメディア消費スタイルを根底から変えた。スポーツ中継に求められるテンポ感や、競技そのものの専門的な視点。感情を前面に押し出すスタイルから、現代的な多角的視点へのシフト。長年親しまれた2人の卒業は、TBSテレビが新時代の放送スタイルへ舵を切るための、避けて通れない決断だったのだ。