現在各地で発生している停電の原因について、経済産業省資源エネルギー庁および各エリアを管轄する大手一般送配電事業者(東京電力パワーグリッド、関西電力送配電など)の公表データを総合すると、発生要因は大きく「自然災害・気象要因」「外部要因(動物・飛来物)」「設備機器の経年・突発的トラブル」「人為的事故」の4つに分類されます。
特に急激な天候変化を伴う日には、上空の寒冷渦や前線通過に伴う落雷が送電線やがいし(絶縁器具)を直撃し、瞬間的な電圧低下や過電流遮断機が作動するケースが多発します。また、強風による看板やビニールハウスのフィルムなどの飛来物が電線に絡まる事故も後を絶ちません。一方で、晴天時にもかかわらず広域で電力が遮断された場合、地中送電ケーブルの絶縁劣化や変電所内の変圧器・遮断器における設備トラブルが主因であることが大半です。
電力会社は異常を検知した瞬間、事故区間を自動的に切り離して健全なルートから電気を送り直す「系統切り替え(ループ再編)」を瞬時に実行します。これにより、数秒から数分で復旧する「瞬時電圧低下(瞬低・瞬停)」で済む地域がある一方、物理的な設備修繕が必要なエリアでは作業員の現地派遣と安全確認が完了するまで通電が見合わされることになります。