園内へと足を踏み入れると、まず迎えてくれるのが黄色いパイナップルを模した自動運転カート「パイナップル号」だ。ハンドルを握らなくても赤外線誘導で自動走行するこの乗り物は、子どもからシニアまで誰もがリラックスして熱帯植物の世界へ没入できる仕掛けになっている。スピーカーから流れる軽快なテーマソングに耳を傾けながら、見上げるほど巨大なヤシの木や色鮮やかなアナナス類が密生するジャングルを縫うように進む時間は、まさに日常を忘れさせる冒険そのものだ。
ここで知っておくべきは、カート乗車だけで満足してはいけないという点にある。多くの観光客がカートを降りてすぐに売店エリアへ向かってしまうが、実はカート軌道の頭上に張り巡らされた空中遊歩道「遊歩道デッキ」こそが、園内随一の絶景を生み出す隠れたルートだ。高い視点から見下ろす濃密な緑のグラデーション、カートが通り過ぎる瞬間のシャッターチャンス、そして亜熱帯植物が放つみずみずしい香り。カートで全体像を掴んだあとに徒歩で同じエリアを立体的に辿り直すことで、ナゴパイナップルパークが誇る植栽の美しさを二重に堪能できる。