かつて現地へ足を踏み入れた探索者たちの記録や、掲示板・SNSに投稿された一次証言を丹念に追うと、多くの者が共通して「現場特有の生理的な重圧感」を訴えています。しかし、その正体は霊障ではなく、廃墟という密閉空間がもたらす物理的な環境要因に起因しています。
山林に囲まれたホテルセリーヌは湿気が極めて高く、内部には大量のカビや細菌が充満しています。床材は腐食して底が抜け、割れた蛍光灯や窓ガラスの破片、散乱した残留物が異臭を放っています。心霊系YouTuberや配信者が「空気が重い」「頭痛がする」と主張する現象の多くは、高濃度のカビ胞子の吸入や微弱な有害ガスの滞留による身体的反応と酷似しています。
一方、ネット上の反応は時代とともに変化してきました。2010年代初頭のオカルトブーム期には「日本最凶の呪い」として恐怖の対象一色だったものが、SNSでの情報共有が加速した近年では「地方の衰退を象徴する遺構」「不法侵入による地域被害の象徴」として冷静に捉えるユーザーが増加しています。特に地元住民からは、肝試し目的の若者が深夜に引き起こす騒音やゴミのポイ捨て、無断駐車に対する激しい怒りの声が上がっており、実社会への実害が浮き彫りになっています。