東横イン高知はなぜない?全国唯一「空白県」の真相と最新出店計画

東横イン高知はなぜない?全国唯一「空白県」の真相と最新出店計画

東横イン高知はなぜない?全国唯一「空白県」の真相と最新出店計画についての真相をご紹介します。

全国展開を強みとする東横インが、なぜ高知への出店を見送り続けているのか。ホテル開発の現場関係者への取材や観光統計データを紐解くと、以下の3つの理由が浮かび上がってきます。

1. 交通結節点としての「袋小路」性とビジネス出張需要の限界

東横インの基本ビジネスモデルは、「平日の安定したビジネス出張客を高稼働で回す」という点にあります。香川県や愛媛県、徳島県は本州と架橋(瀬戸大橋・明石海峡大橋・しまなみ海道)で直結しており、新幹線接続駅からのアクセスや本州からの社用車・高速バス移動が極めてスムーズです。

対して高知県は四国山地に囲まれた南側に位置し、本州からのアクセスは岡山駅発の特急「南風」または高知龍馬空港からの航空便に依存します。通過点(ハブ)になりにくい「終着点・袋小路」の地理構造上、広域営業の周遊ビジネス客が宿泊地として選びにくく、平日のビジネス客総数が他県に比べて限られるという宿命を抱えています。

2. 高知駅前・はりまや橋周辺における「好立地用地」の獲得競争

東横インの出店戦略は「駅徒歩5分以内」または「主要繁華街の一等地」に150〜250室規模のタワー型ホテルを建てるのが通例です。しかし、高知市中心部のビジネス動線は「JR高知駅前」と、飲食店や企業オフィスが集まる「はりまや橋・帯屋町周辺」の2拠点に分散しています。

この限られた一等地には、既に地元老舗ホテルや、早期に進出した「ドーミーイン高知」「コンフォートホテル高知」「リッチモンドホテル高知」などが鎮座しています。東横インが求める「適正な地価でまとまった敷地面積」を確保することが極めて困難だったという用地仕入れ上の壁が存在します。

3. 「よさこい祭り」など極端な季節波動と標準化オペレーションの乖離

高知県の宿泊市場は、8月の「よさこい祭り」やゴールデンウィーク、春・秋の鰹シーズンに全国から観光客が殺到し、客室単価が平時の2倍〜3倍に跳ね上がります。一方で、閑散期の平日には需要が落ち着くという需要の季節波動が非常に大きい特徴があります。

年間を通じて安定した客室稼働率(80%以上)と均一なオペレーションを志向する東横インにとって、繁忙期と閑散期の落差が激しい市場は投資回収の計算が立ちにくい側面を持っています。

鈴木 陽菜
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鈴木 陽菜

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